ウマ娘コンテンツに触れた感想

ウマ娘が流行っているので冷やかしにいくか!と公式サイトを見たもののキャラデと紹介文だけでピンとくるキャラクターがいなかったので、アニメ版を1期1話から2期最新話まで一気見してからアプリをDLした。真面目か?

前提 競馬知識について

小さい頃はよくテレビで見ていました。家に誰もおらず暇つぶしが欲しかったことが理由なので、休日のお昼によくやっていた競馬中継は当然見る機会も多く、おおむねそのぼんやりとした記憶です。冠名の仕組みも知らなかったので、「ナリタブライアンとナリタトップロードはたぶん親子なのだろう(※全然違う)」と認識していたくらい胡乱な感じです。

一度だけ小倉競馬場に連れて行ってもらったこともあるものの、あまりに小さい頃だったので思い出せるような思い出が帰り道になぜか生魚が落ちていたことだけで、その後イベントで幾度も訪れたにも関わらず、私にとってはいまだに小倉の思い出=路上に生魚です。

要するに私の競馬知識は有名なエピソードなら知っているかも?くらいのド素人です。ナリタトップロードのことは見かけるたび注目していましたが、それすらしばらく前述の認識だったくらいなので…。

アニメ1期・2期

てっきり色々なキャラクターの主役回が詰まっているタイプのアニメかと思ったら、がっつりスペ&スズカが主役の物語で面食らった。けれど2期で舞台はそのままにスポットライトのほうを動かすことでまた別の主役の物語を始める描き方になるほどとなったし、主役級の物語が無数にある作品特性を活かしていて好きです。

1期で好きだったのはエルコンドルパサー。『誰かと一緒に強く』という作風の中、彼女は友達はたくさんいるけれどウマ娘としては強烈な上昇志向で一人でグイグイ突き進んで世界の舞台にまで挑んだという印象が強く、そこがカッコよかった。モチーフありきとはいえ、勝負服が赤なの似合いすぎている。

2期はライスシャワーが好きで、これはもう理由は『7話と8話が最高に好きだったから』に尽きる。ライスシャワーの戦いが最高に熱くて強くてカッコよくて、そしてそのぶんだけキッッッツくて8話見終わったタイミングで号泣しながらアプリをDLしたし交換チケットはもちろんライスシャワーになりました。

8話、外見も性格も愛らしいライスシャワーの『鬼が宿った戦い』に説得力を持たせるための力の込め方が凄まじかった。わざわざOPに専用カットを挟んだこともレース中の描き方も片目隠しキャラデであることを最大限活かした魅せ方もかっこよかったし、アニメという媒体で見られて本当によかった。幸せ。
 

あとでウマ娘2期8話の放送日がアプリリリース前日だったと知って、ゲーム2発売前日に放送されたイナズマイレブン2期51話&52話1時間スペシャル並みに販促うまいな!?と感心した。8話のライスシャワーを見てアプリをDLした時と52話の吹雪士郎くんを見てゲームを購入した時の、私の心情の近しさは他者に伝わらなくとも書き残しておきたい。

私はたまたま1期からアニメを見ていて、面白いけどゲームはべつにいいかな…という感じだったのに、ゲーム2発売前日に放送された51話&52話でみんなが待ち望んだエース帰還の裏で一人ベンチで呆然としている吹雪士郎くんを見て精神がめちゃくちゃに傷ついて、彼のためになることをなにかしたくて結局ブリザードを買いに走った人間だったのでまた同じことを繰り返した。

のちに聞いた『子どもたちは基本的に出番がないキャラのことは忘れていくので、予約時点ではブリザードが優勢だったが結局はファイアのほうが売れた』というエピソード込みで、いまだに心に強烈に刻まれている。自分にとっていくつかある一生忘れられない感情と体験のひとつだと思う。

アプリゲーム

育成ウマ娘によって難易度にかなり差があると見かけたし、実際真っ先に育成したライスシャワーがクリアできず…攻略サイトで難易度が低いと書かれている順に育成してシステムとやり方を覚えていった。
良い段階踏みだったとは思うけれど、難易度が高そうという理由で後回しにした中に、とくに自分に刺さるシナリオが多かった。キングヘイローとナイスネイチャとマヤノトップガンのことですけど…。
 

初期に育成したなかで印象的だったのはダイワスカーレットとウオッカ。アニメでは出番は多くとも主役回がないので正直キャラデかわいいくらいの印象しかなかったけれど、アプリで彼女たちを主役としたシナリオを読んでふたりのライバル関係が飲み込めたしそれが良くて好きになった。あのふたりの関係はそれこそかっこいい。

とくにここはこのふたりだからこそで良い。

ウマ娘、王道ツンデレのダスカや愛らしく儚いライスもシナリオに触れると『かわいい』より『かっこいい』印象が強く残ったところが面白いし、それなら実在の競走馬をモチーフとした意味もあると私は思えたのでとても好きです。エルを好きなのも挑戦への姿勢がかっこよかったからなので。
 

キングヘイローのシナリオ、一番好きだった。めちゃくちゃ良かった。
表向きは強気な姿勢を崩すまいとする彼女の精神がだんだん追い詰められすり減っていく過程が手にとるように伝わってきて、菊花賞では「もう勘弁してくれ…」と一緒に号泣してしまった。負けイベが続くと育成上も厳しくなるので、勝てない…もう勝てないよ…とリンクできるところ、シナリオへの没入感のための演出としては良いと思う。ただそれが難易度の高さやストレスとして敬遠される原因にもなりかねないなら、もったいない気持ちも強い。本当に好きなシナリオだったので…。

メインイベントを追っていくだけでもいいですが、目標外である3年目の有馬記念に出走かつ勝利時のイベントがまためちゃめちゃめちゃめちゃめちゃ大好きです!紆余曲折あって自分だけの道を見つけたキングヘイローが、ここで母親からの承認を求めていた当初の目標であった長距離の大舞台かつ勢揃いした同期の強豪たちへの勝利というウルトラハッピーエンドも掴めること。このウルトラハッピーエンドイベントが強制イベントではない(=トゥルー扱いではない)こと。有馬記念は本来のキングの適正距離からは外れたレースであること。全部ひっくるめて最高!!の気持ちになれました。

キングヘイローとカワカミプリンセスの関係も大好き!菊花賞後、キングもプレイヤーの私もボロボロになっているところに彼女が当たり前のように会いに来てくれたときの安心感と嬉しさは忘れられない…。
年下が年上をわかりやすく熱烈に慕っている光景も大好きなので、ウマ娘の親子関係が大体そうなの大変かわいいです。
 

ナイスネイチャもシナリオをクリアしたらすごく愛着が湧いたひとり。
彼女自身が「主人公はテイオーみたいな子。自分は脇役」と言う通り、アニメ2期の主人公はテイオーで彼女は脇役だけれど、だからこそネイチャを主人公にできるアプリがあって良かった。アプリを触らなかったら私も彼女という存在に気付かないままだったので。

とはいえ、アニメ2期最終話ウイニングライブのナイスネイチャはどこもかしこも可愛くて大変ありがたかった。3年連続同じポジションで有馬記念ライブをやっているからそりゃパフォーマンスはバッチリですよ…。
アニメでは着順がテイオー、ビワハヤヒデ、ネイチャなのでもちろん三着の位置で歌っていたけれど、アプリの曲選択画面のデモ映像でもテイオー、マックイーン、ネイチャの着順位置で置かれていてフフッとなった。
 

マヤノトップガンのシナリオはこれまでなんとなくで上手くできてきた天才肌のマヤノは、ナリタブライアンと出会ったことでその強さに刺激を受けレースに本気で取り組み始めるものの、ブライアンはすでにターフを去ることを考えており、彼女が真昼の太陽ではなく沈みゆく夕陽であることを知ったマヤノは今度が自分が強さを証明することでブライアンが思い留まる理由になろうとする…というもの。

ネイチャとは真逆なものの、本気になれなかった子が変わっていく過程は熱い…けれど、わたくしそれ以上にマヤノとブライアンの関係にもえもえになってしまいまして…。同じ年上&年下の関係でもキングとカワカミちゃんは”好き”でマヤノとブライアンは”萌え”です(そうですか)

いや…萌え~(原初の感情)

ここは最高に”ウマ娘”で大大大好き。

最後に

予想外に各ウマ娘の育成シナリオが面白かったし未実装ウマ娘に気になる子も多いので、しばらくアプリも続けてみるつもりです。
一番楽しみなのはやっぱりキングのシナリオでのご恩があるカワカミプリンセスちゃん。キングの出番もあるかもしれないし…(このあたり上手くできていると思う)

競馬のほうも大阪杯からリアルタイムに追い始めて楽しんでいます。桜花賞のサトノレイナスの目の覚めるような末脚に魅了されてダービーで初馬券を捧げました。親族にパチンカスが多かったので幼少の頃よりギャンブルは絶対にやらんぞ!と誓ってきた人生でしたが、公営ギャンブルはサイコー!完!